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w closet×JUGEM

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  • 2012.07.27 Friday
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邦画

害虫



「害虫」とは宮崎あおい演じる主人公のサチ子のことである、と監督へのインタビューの中で明らかにされている。
けれど、誰がはっきりと断言できるであろうか。
他の者は害虫ではないと。
自分は害虫ではないと。

正とは何か。悪とは何か。
絶対的に、そのどちらかである者が存在するか。

コップを倒してビー玉をこぼす。
滑るように、道をはずれていくサチ子。
学校や家庭でサチ子は笑顔を見せない。
素直に笑い、はしゃいだ様子を見せるのは自分と同じように、社会に背を向ける者たちの前でだけ。

この物語に、結末は描かれていない。
小さな13歳の女の子は、ただ、現実をつなぎとめて、泳ぐのだ。
害を与えようと、害を与えられようと。
いつか溺れ死ぬそのときまで。




キャストは中々豪華で、伊勢谷友介や大森南朋が、ものすごーくチョイ役で(出演時間、1分あるかな?)出ていたりします。
衝撃的にがっかりだったのは、草野マサムネ作曲の挿入歌「帰り道」。
これ使うなら、もう「亜麻色の髪の乙女」で行けばよかったのに…。

あまり語りすぎず、抑揚なく淡々と進んでいき、余韻を残すような映画なので、普段起承転結がしっかりしたハリウッド系のダイナミックな映画を好む方にはオススメできません。
ミニシアター系が好きで、考えるのが好きな人は、いいかも。
  • 2010.11.14 Sunday
  • 21:55

邦画

ゲキ×シネ 蛮幽鬼




初めてゲキシネ観賞してきましたー。
ドラマや映画のように撮り直し不可の舞台。
もう役者さんの力を、まざまざと見せ付けられた、というか、ああ、人間って凄いな、と改めて感じさせられる、そんなパワーに圧倒されました。

主演の上川さんの狂ったフリをする演技…誰か分からなかったよ…。
この作品の見所としては、殺陣も挙げられると思います。
鮮やかで、本当に恰好よかった。

特に早乙女太一さんの女形以外の演技、初めて拝見したということもあって、印象に残りました。
所作は言わずもがな、声までも美しい。
インタビューなどで、素の声も聴きましたが、それとは違う。
声もしっかり、役の刀衣になっていました。
そんな彼が殺陣を繰り広げてごらんなさい。
しかも稲森さん演じる美古都を護るために…。
素敵でした。


『蛮幽鬼』のメインプロットは悲劇ですが、途中随所随所に、笑ってしまう台詞、演出があり、それも楽しめました。
実際の舞台は去年の秋頃だったみたいですが、「真央ちゃん惜しかったよね」「ノムさんの胴上げを見るまでは死ねない」「弁護士を呼んでくれ!もしくは建設会社社長」とか時事ネタも盛りこまれていました。(もちろん重要でないシーンなので、ストレスにはならず)

音楽もメインテーマ曲の壮大さ、ミュージカルっぽいパートのおかゆの歌など、しっかりストーリーを盛り上げる存在感を放っていました。

一つ残念だったのは、ストーリー終盤、混沌とし過ぎていたかな…。
無益な争いを繰り返す人間の愚かさを表現するためにあのような形になったのだと思いますが。
後味は悪くはないのだけど、決して「痛快な復讐劇」でもありません。

でも、こういう新しい形で「生の演技」を楽しめることはそうそう無いので、見に行ってよかったと思います。
いい演技を見て、ぞくっと鳥肌が立つ瞬間、大好きです。
料金は通常の上映作品より高く、2500円ですが、また舞台をスクリーンで見られる機会があったら是非観賞したいです。

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気になった台詞(うろおぼえ)
「誰が船の舵をとるかに皆躍起になって、肝心の船の行く先が決まっていない」
「サジとでも呼んでくれ。君はこのサジを使って道を切り開いた。これからは僕が君のサジとなろう」
「その言葉をずっと聞きたいと思っていた…。だが、最も聞きたくなかった言葉でもある。」
「青空のような瞳。姿形がどんなに変わっても、あの瞳を見れば、一目であの方と分かります」
  • 2010.10.17 Sunday
  • 12:04

邦画

告白



衝撃作。
音楽はいいんだけど、テンポがなあ…とか、いまいちな作品が多い中、この完成度、構成のバランスは素晴らしい。
鮮やかでないシーンは一つもなく、全てが丁寧で美しい。
(残酷なシーンまでも鮮やか過ぎて、これはR指定だわ…と思う場面も多々。まあ、その残酷さと美しさの取り合わせのシュールさが、この作品の世界観ともいえるのかも)
中島監督と言えば極彩色というイメージが強かったのですが、今作はほとんど影を落としたような画面。
だけどそれがすっごく作品にマッチしている。

松さんはじめ、皆さん役者魂みせてくれました。
台詞の間とかも素晴らしい。

演出は明朝体とか(コレ自体は犬神家が元ですが)クラシックとか残酷さとか、なんだかエヴァっぽかった。
実写とアニメで土俵も違うので、別に悪い意味ではないです。

血とか苦手な人以外には、オススメできる完成度です。
シュールなのが好きな人は楽しめるかと。


ここから若干ねたばれ





ストーリーは、シュールで、最初はこちらもちょっとニヤっとできるのですが、途中からそうも言っていられない状況に。
これが、現代の中学生のリアルだとしたら、恐ろしい…。

自分にとって、なんとも思えない命でも、他の誰かにとっては、狂ってしまうほど大切なものだったりする。
世紀末の詩の「愛は狂うことだ」を思い出した。

好きな台詞はうろ覚えだけど、
「みんな臆病だったから、恐ろしさから逃げるために…、馬鹿なフリをしたんです」
「バチン。大切なものが消えちゃう音」
「君も飲む?」
「馬鹿ですか」
「なーんてね」
  • 2010.06.30 Wednesday
  • 10:08

邦画

ジョゼと虎と魚たち



「グーグーだって猫である」と同じ犬童一心監督の作品。
見る順番は逆でしたが、こちらの方はストーリーが一本通っている、納得の完成度。
切ないけれど、いい作品でした。
設定自体は普通じゃないけれど、人間の強さと弱さがリアルだった。
ちょっとR指定がかかりそうなシーンもあるけど。

以下ネタバレあり。

ジョゼは強がりだ。
ジョゼは傷だらけだ。
壊れ物だったのはむしろ、ジョゼの心だったんじゃないかって、ジョゼが泣くシーンで思った。
ジョゼは強くて弱い。
だけどやっぱり強いなと思うのは、出来事や境遇を人のせいにしたり、環境のせいにしたりしないところ。
悲しみに酔わないところ。
悲劇のヒロインぶった甘え方をしない。
ただ現実は現実として、ありのままに流れていく。
それを受け止める強さを持っている。
ジョゼは不幸ではない。
だってジョゼは自分のこと、不幸だなんて思ってないから。


ジョゼが恒夫におぶさって、恒夫が「車椅子買おうよ、俺もいつか年とるんだから」と言うシーン。
ジョゼは何も言わない。不機嫌そうな顔で、ただ強く恒夫を抱きしめる。
あくまで個人的な解釈だけど、いつか恒夫は去ってしまうだろう、とある意味達観しているというか、希望は抱かないようにしているけれど、「年をとるまで一緒にいてくれるのかな」「嬉しい」「だけどそんなこと軽く言って」といったジョゼの心の声が聞こえてきそうだった。
だけど言えない。言わない。
今を抱きしめる。
このシーンがすごく心に残った。
しかも「背に負う」という行為自体が二人にとって象徴的だ。
恒夫は重いとは口に出さなかったけれど(確か)、背負うことを象徴的に捉えると、「車椅子買おうよ〜」のくだりは、改めて考えると、すごく切ない。


写真の演出もよかった。
写真にすると、突然場面が対象化されて、特別なものに映る。
何気なく流れる外の時間も、真っ暗な海底にいたジョゼにとっては新鮮だったに違いない。

衣装やジョゼの部屋もいいと思った。
というのは、雰囲気に合っていた、リアルだった。という意味で。
ジョゼの服は決してセンスがいいわけではないんだけど、何気ないジャージだったり、精一杯のおしゃれだったりが、ジョゼらしい。
パリに憧れる乙女心と、古い和室のミスマッチ。見事だった。
ちなみにスタイリストは伊賀さん。
こういう風に、「衣装が語る」と思ったのは初めてだったので、すごいなあと思った。

音楽はくるり。
「ハイウェイ」の聴き方がこれから変わるのが、少し嬉しい。


好きな台詞は「あの雲、持って帰りたいわ」と「それもまたよし」。
  • 2010.03.25 Thursday
  • 08:26

邦画

グーグーだって猫である



うーん。
単館系らしい作品です(悪い意味ではなくて)。
リラックスムービーといいますか。
「こういうことを言いたいんだ!」という主張よりも、「何かを感じ取っていただけたら…」と受け手に委ねるような映画かな。
もともとがエッセイらしいので、こういうスタイルになったのかもしれません。

猫好きにはたまらないであろうシーンがたくさんありました。
確かにかわゆいですね…。
私は猫と暮らしたことはないけれど、きゅんとしました。
だけど、動物に焦点を置きすぎると、「猫との何気ない日常が愛おしくて、だけどいつしか別れが訪れて、思い出を抱いて生きていく云々…」というようなありふれた感じの映画になってしまうと思うんですね。
途中からそれを避けたのはこの作品をこの作品らしくしている部分だと思いました。
悪く言えば、ぶれている、ともとれるのかもしれませんが(恋愛?あれファンタジー?主人公は?この演出はコメディ?と途中であっちこっち行く場面も)。

よかったなあと思ったのは、小泉今日子の丁寧な演技。
グーグーのかわいらしさ。
先生を思うナオミの一生懸命さ。
「空を見下ろす」などの表現。
優しい音楽(細野晴臣さんなんですねー)。
中学生のときの先生。

万人にオススメはできないけれど、途中で自然に泣けたり笑えたり、いい時間を過ごせました。
猫好き、吉祥寺好きの方は楽しめると思います。
原作者の大島弓子さんの漫画、読んでみたいな。
  • 2010.03.24 Wednesday
  • 22:27

邦画

ゆれる

予告編です↓ どえらいもの見ちゃいました…。
作品自体は気になっていたものの、なんとなく、後味悪そうな映画は避けていたので、見ないままでした。
ですが、最近香川さんがアツい!ということもあって、せっかくの機会なので見ることに。


いやはや…。
もう作品を構成する一つ一つの要素の取り合わせが、絶妙なんですね。
音、視点、台詞、演技、モチーフ、全てが繊細で、小説のページを繰るような、静かな興奮。
こんな風に人の心の奥底にあるものを描写する作品って、洋画にはあまりないような気がします…。たとえるならば、素材の見せ方、器にまでこだわった和食と、ドカンとボリューム重視のハンバーガーですよ。
CGは使ってないよ、派手なアクションもないよ。
だけど、丁寧で、味わい深い…。そんな感じ。
 
香川さんのポテンシャル高いよ!
そりゃ、ぺ・ドゥナも「カガワテルユキサン…」って言っちゃうよ!
 
コピーも秀逸ですよね。
「その橋を渡るまでは、兄弟でした」ぞくっとします。

 
でも、これ日本アカデミー賞では、作品賞にノミネートもされてないんですね…。オダジョーと香川さんは、主演と助演でされてましたが。ちなみにこの年はフラガールが最優秀賞でした。更にちなみに新人俳優賞、速○もこみちって、なんかの冗談ですか。しずちゃんは良かったけどね。
  • 2010.03.13 Saturday
  • 04:58

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